ハローワークから「障害者を雇用しなさい」と言われたら
採用手法としては、ハローワークの「障害者雇用枠」に募集をかけると、そんなに好条件出なくても、そこそこ応募はあります。
「障害者」とひとくくりにしてしまうと見誤ります。障害者の中には
1. 仕事ができることを認めてほしい人
2. 障害者だから多少は大目に見てほしい人
3. 障害者なので、仕事はできなくて当然の人
などいろいろな考え方を持った人がいます。3の人は絶対に採用してはいけません。周りに悪影響をもたらすうえ、障害者に対する偏見も醸成させてしまいます。
2の人は難易度の低い仕事がある場合は採用してもそれほど問題にはなりません。
1の人はむしろ採用した方がいいかもしれません。
また能力的に人それぞれです。
1. 全く問題のない人
2. 多少は劣るけど許容範囲の人
3. かなりレベルが落ちる人
こちらも3の人は採用できません。
ただ問題なのは、特に前半の「仕事に対する意欲」は面接ではなかなか見抜けません。健常者も同じですね。
試用期間やトライアル雇用期間はものすごく頑張るのに、
正式採用されると本性が出る人もいます。
民間企業の法定雇用率は2.3%です。従業員を43.5人以上雇用している事業主は、障害者を1人以上雇用しなければなりません。0.5人というのは短時間労働者を0.5人とカウントするため、見た目妙な数値になっています。現実的には今のところ法定雇用率を未達成の企業のうち、常用労働者100人超の企業から、障害者雇用納付金が徴収されます。また、従業員数が多くなるにつれ、障害者雇用必要人数も多くなりますので、一人も採用していないとハローワークからの圧が加わります。私のサラリーマン時代の経験ではハローワークの担当者によってその圧は結構違います。が、一度圧をかけられると、少なくとも一人採用するまでかなりのプレッシャーをかけられます。
したがって障害者雇用も必須のものとなります。
また障害者支援者の立場からすると、やる気のある障害者にはチャンスを与えてほしいと切に願っています。一方、「私は障害者だから仕事はできなくて当たり前、でも給与はちゃんと欲しい」と福祉慣れしてしまっている障害者もいるのは否定できません。その中で
しっかりと面接で見極め、「やる気のある」障害者を採用していく必要があります。
障害者雇用は、多くの場合助成金の対象になります。最初1年ぐらいの人件費は実質0で済むかもしれません。